読み物としては面白かったが…

天才は10歳までにつくられる-読み書き、計算、体操の「ヨコミネ式」で子供は輝く!

天才は10歳までにつくられる-読み書き、計算、体操の「ヨコミネ式」で子供は輝く!

 興味深い内容で、一気に読み終えた。非常に参考になった箇所もあるが、100%納得というわけにはいかない。
 「ヨコミネ式」 が文武両道に貢献するだろう ということは大いに推測できるが、子供達の人間性は どう育つのだろう という疑問が残った。競争を勝ち抜く強さを身につけるのは望ましいことだろう。だが、どのように人格を磨き、どのように人と関わっていくのか、思いやりや優しさは育つのか、それらの点が気になる。
 「甘え」 を諸悪の根源とさえ認識しているようで、親が我が子を抱きしめて良いのは3歳まで としているが…。もちろん、「甘え」 は成熟した社会人になることを妨げることには違いない。だが、「甘え」 は それほど社会に不必要な忌むべきものであろうか。人とは弱い存在である。ある時は人に助けられ、また、ある時は人を助けて 支え合って生きる存在だ。もちろん、過度の 「甘え」 は悪である とは思うけれど。
 子供の能力を伸ばすための メソッド は大いに参考にさせてもらおう。子供の能力には限りがない ということも信じよう。あとは、やはり、バランス が大切だ と感じた。